著者：横倉恒雄（医学博士）（発行：徳間書店）

・　メタボとは、メタボリックシンドロームの略語。メタボになると、正常な人と比べて、心臓病や脳梗塞などの重篤な病気を招くリスクが約３０倍以上になり、メタボの原因は、不規則な生活・カロリーの摂取過剰・運動不足と言われている。

しかし、本書では、その原因が脳疲労であったと言う内容であるが、日頃からダイエットを含め健康面を考えている私からすると、脳疲労だったのか！と言う発見もあり、なるほどとうなずける内容も多々ある。

メタボを解消したいと考える人には是非とも読んでもらいたい一冊である。

・　この本から改めてダイエットを考えた場合は、脳疲労の観点から、やはりダイエットがストレスになってはいけないと言うことであろう。

既存の考え方である、栄養バランスの取れた食生活や適度な運動、血液がサラサラであること、脂肪燃焼のための酵素が補われている事、さらに、脳疲労を癒し、脂肪燃焼のための睡眠をしっかり取る事などの項目を満たす必要があるのだろう。

ただし、DNA的な肥満や、女性に多いホルモンバランスが崩れた肥満に関しては、今回の脳疲労だけを摘要できるかどうかは不確かである。

本書の内容からかいつまんで紹介すると、

・　テレビやインターネットから発せられる過剰な情報、テレビ、や携帯電話から断続的に入ってきている状態は、無意識のうちに脳を酷使して脳疲労を招いている。

また、仕事量がキャパを超えていることや、職場に嫌なやつがいる、家計がピンチ、夫婦間で会話がない、子供が言うことを聞かない・・・などの真理的なストレスが積み重なり脳に過度な負担がかかって脳疲労を招いる。

さらに言うと、ゲームや脳トレを行ったときも心理的ストレスが加わったとき同様に脳を疲労させると言う。

確かにこの情報量の多さと、他人との比較が容易になってきている状況は意識的にも無意識的にも、昔の人と比べてもストレスは質的にも量的にも違いがあり、昔には無い症状として現れている。

・　健康な脳は、理性の脳と本能の脳がバランスよく間脳に働き、自律神経でホルモン、食欲中枢を適切にコントロールし、正常な五感・ホルモン・精神活動を行い、健康な日常生活を行え健康体を維持する。

ところが疲労脳は、理性の脳が肥大し、間脳でコントロールされる自律神経、ホルモン、食欲中枢の破綻したプログラム指令が出され、五感・ホルモン・ミネラルバランス・精神活動に異常を来たし、過食、日常生活に歪みが出て来て、肥満、生活習慣病、精神的障害などが発症する。

◎＿職場や家族でのストレスを解消するため食べても食べても満足しなかったり、脂っこいものや甘いものを食べたくなったり、お酒の量が増えたりする。食べることや飲むことで、どうにか心身のバランスを取っている。

◎＿運動が義務になってしまうと、知らず知らずのうちにストレスを感じていることがある。
◎＿メタボの最大の原因である内臓脂肪型肥満は、エネルギーの摂取量と消費量のアンバランスによって起きるのではない。

◎＿太っている人が甘いものや脂っこいものを欲しがるのは、脳疲労によって、脳が太るプログラムになってしまっているから。

◎＿従来のダイエットが成功しない理由も脳疲労にあって、食べるな、運動しろと言われて我慢を強いられるダイエットは、かえってストレスから脳疲労を招くから。
◎＿ストレスフルかつ情報過多な現代社会では、誰しもが脳疲労になるリスクを抱えている。

以上のことから

肥満の根本的原因である
脳疲労を解消することが大切！

平成１９年１０月３０日

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